ブックタイトル平成24年度 健康診断・作業環境測定
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平成24年度 健康診断・作業環境測定
1.感染症に対する抵抗力が低下する。(免疫機能に必要な抗体が作られにくなる)2.心身の活力が低下する。(慢性的なエネルギー不足のため)3.排卵障害や無月経になる。(体脂肪が減少すると排卵機能の低下、低エストロゲン状態に陥る)4.骨粗鬆症になりやすくなる。(低体重によって骨の重力の刺激がかかりにくなる)5.過食や拒食などの摂食障害に陥ることがある。(ストレスが摂食行動に異常をきたす)6.妊娠中の女性の低栄養は、胎児の健康に影響を及ぼす。実際に当協会の健康診断結果集計において、女性のやせの人とやせ以外の人で「疲れやすい」、「めまい」の2つの症状をみると、やせの人たちのほうが、症状を訴える人の割合が高いという結果でした〈図11〉。疲れやすいということは、心身の活力の低下につながり他の健康状態にも影響を及ぼすことが考えられます。標準体重であるにも関わらず、またはやせであってももっとやせたいと思う過剰なやせ願望は、将来にわたり健康問題を発生するリスクが高くなるようです。一方、中年期(40~69歳)の5年間に体重が5kg以上減少または増加すると、死亡率が増加するという研究報告もあります〈図12〉。国立がん研究センター(多目的コホート研究班)が中高年期の体重変化とその死亡との関連について検討したところ、5年間に体重があまり変化しなかった(2.4kg以内)群と、5kg以上減少または増加した群を比べると、男女ともに5kg以上増加または減少した群で総死亡リスクが上昇しており、特に体重が5kg以上減少した女性の群で総死亡リスクが1.7倍と最も高い結果となっています〈図12〉。今回は40歳代以降の女性のやせの人の割合が増えている事に注目し検討しました。やせ過ぎや過剰なやせ願望は健康障害の危険性が高く、また、5kg以上体重が減少した女性において死亡率が高いという調査結果をお示ししました。太り過ぎのリスクはもちろんありますが、少しくらいなら小太りのほうがよろしいかも・・・〈図11〉やせの有無と自覚症状20181614率12(% 10)8642やせ有無と自覚症状(疲れやすい)やせ有無と自覚症状(めまい)4.543.53率( 2.5%) 21.510.5〈図12〉中年期5年間における体重変化と死亡リスク2.01.51.00.55kg以上減少2.5~4.9kg減少2.4~4.9kg増加5kg以上増加1.431.702.4kg以内1.29 1.310020~30~40~50~60~20~30~40~50~60~年代年代痩せ痩せ以外0.0男性女性国立がん研究センター(多目的コホート研究)平成24年度健康診断・作業環境測定集計報告書6